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サボる子を減らす!『掃除指導の工夫』/小学校/時短アイデア

今回は、掃除の指導についてです。

 

掃除の時間に「サボる子ども」を減らし、有意義な掃除の時間を目指しましょう!

 

子どもは、なぜ掃除をサボる?

なぜ、掃除をサボるのか。

理由の一つは、先生の目が行き届きにくくなるからです。

先生がいれば真面目に掃除する子も、特別教室や、校舎の裏側など、人目のつかない場所であれば、当然にサボります。みなさんも、自身が子どもの頃を思い出してください。先生の目を盗んで、掃除をサボった経験がありませんか。

この理由は仕方のないことです。指導しても効果は薄いです。

 

理由の二つ目。それが、「掃除の時間が退屈」です。

掃除の時間が長い。人数が多くて特にやることがない。サボっていた子どもが言うのが「何を掃除すればよいか分からない」

 

この「退屈」という理由には、指導が効きます。

  • 担当の人数をギリギリまで減らす
  • 掃除の仕方を明確にする
  • 掃除道具をたっぷり準備しておく

これらは、どこの掃除においても、大切です。指導のポイントは、誰もが分かりやすい「ユニバーサルデザインの視点」です。

では、私が取り組んで、効果があった指導を紹介します。

 

指導①「少人数で明確な掃除担当の割り振り」

掃除場所の担当の人数は最低限に減らします担当を一人にしてもいいです。自分しか、掃除をする担当者がいなければ、責任感をもって取り組みます。

掃除道具は必要に応じて、増やしてもらったり、新しいものに交換してもらったりします。「掃除道具が足りなくてサボっていた」という状況をなくせます。また、新しい道具や専門的な道具があると、子どもの意欲が高まります。道具の取り合いにならないように、掃除場所だけでなく、掃除道具も担当を割り当てるといいです。ほうきや雑巾にも番号をつけて、公平さを追求します。綺麗な掃除道具を争ってのトラブルを未然に防げます。

 

指導②「写真やカードで掃除の仕方を伝える」

口で説明するよりも、写真や、カードを利用して伝えることをお勧めします。私は、掃除道具入れの扉に、道具を綺麗に整頓した状態の写真を貼り付けていました。子どもたちは、自然と綺麗に片付けるようになりますし、乱れたときも、気が付いた子が写真を見て整頓してくれます。いちいち掃除道具の片付け方について指導しなくても、子ども同士で整頓できるようになります。

掃除道具入れ

掃除道具入れの扉に貼っておくと、整理整頓の指導が楽です

また、「特別教室の掃除の仕方」をカードに記して、その教室に掲示しておくこともしました。遠くの教室まで指導に行かなくても、担当者が変わっても、カードを見れば子どもたち自身で、きちんと掃除ができます。退屈にならないように、暇な時間ができないように、「この人数で時間内に終わらせられるかな?」というぐらい、内容を濃く、指示を細かく書いておくといいと思います。

 

指導③「それでもサボってしまう子には・・・」

サボらせないための指導の工夫をしても、それでもサボってしまう子どもには、どうしたら掃除を頑張れるか尋ねましょう。高学年に近づくにつれて、掃除の大切さは指導されているはずです。「なぜ掃除をサボってしまうか」「どうすれば頑張れるか」を説明させます。

「何を掃除したらいいか分からない」と言えば、掃除の時間を満たすだけの「掃除することリスト」を考えさせます。自分で考えて宣言させると、先生に言われてするよりも効果があります。

 

また、どうしてもサボってしまうタイプの子を受け入れられず、「○○さんが、いつも掃除をサボっています!」と先生に訴える子もいると思います。真面目に取り組んでいる子に感謝を伝えることは、サボっている子を指導するのと同等に大切です。

しかし、いつまでも、「○○さんが、掃除をサボっています!」と訴えてくるのであれば、その子にも問題があります。「○○さんがサボっていてズルい」「私だって掃除したくないのに」という気持ちを抱えていて、掃除をすることの意義を学べていない可能性があります。

「一生懸命掃除をしてくれると嬉しいよ。でも、何回も○○さんのことを言うってことは、あなたも本当はサボりたいってこと?「サボるのがズルいと思うなら、あなたもサボっていいよ。そのかわり、教室で一生懸命掃除している人たちのことを見ていてね」くらい言ってもいいかもしれません。

 

指導④「必殺!先生のお手伝い」

どうしても掃除に集中できない子どもたちを、叱らないどころか褒めることさえできるのが、先生の手伝いをさせるという必殺技です。掃除が嫌いな子も、手伝いならしてくれることがあります。「ちょっと○○さん、手伝って~」と声を掛けたり、「誰か手伝ってくれない~?」と、わざと近くで言ったりして、上手に誘いましょう。

掃除をサボってトラブルを起こすこともなくなり先生も助かり子どもも掃除より楽しいので、一石三鳥です。掃除の担当者を減らすことで、人数が余っていたり、雨が降って外の掃除場所が中止になったりしたときも、どんどん手伝いをさせましょう。時には、「いつも掃除を頑張っている○○さんに手伝ってもらおう」と声を掛けると、いつも真面目に掃除してくれる子とも、よいコミュニケーションをとることができます。

「掃除の時間は、全員掃除をするべき」という考えもあるかもしれません。でも、人数が余ってダラダラと掃除をして、サボりが増えるよりも、必要な人数でしっかり掃除をして、先生の手伝いを有効に使いながら、子どもたちを有意義に働かせることの方がよいと考えます。

 

終わりに

掃除に「暇」「退屈さ」が生まれれば、「サボりの子」は増えていきます。どの子にも分かりやすいように、掃除の仕方や、担当の割り振りを工夫しましょう。それでも、掃除をサボってしまう子には、別の方法で、皆の役に立てるように、先生が仕事を与えてはいかがでしょうか。

 

次回も、掃除に関する記事を書きたいと思います!

「掃除の時間中に、先生がするべきこと」とは?