先生の働き方改革!新卒~若手ブラック教員生活【時短アイデア&転職体験記】

教員の働き方が変わってほしい。苦しむ先生方の気持ちが、少しでも軽くなってほしい。 【教員の大変さ】【時短&若手教員向けの指導アイデア】【教員からの転職】について発信しています。

授業中に終える!『図工の評価』指導との一体化/小学校/時短アイデア

日々、ご勤務されている先生方、本当にお疲れ様です。

今回は、何かと時間がかかってしまう図工の評価について、私が取り組んできた「時短アイデアを書いていきたいと思います。授業中に評価まで終わらせましょう!

 

図工の評価は放課後になりがち

子どもたちの中でも、人気が高い「図工」という教科。しかし、その評価には時間がかかり、先生たちにとって悩みの種でもあります。

授業中は、子どもの制作を手伝ったり、子どもたちが熱中していれば、宿題などの丸付けの時間に充てたりと、様々に時間が取られてしまいます。子どもたちが下校してから、やっと、教室の後ろに並べられた作品を鑑賞し、評価をつける、という事態になりがちです。子どもがいないと、落ち着いて鑑賞できてしまうために、余計に時間がかかることも多いです。)帰宅しよう」と思った時に『図工の評価の存在』を思い出し、「まだまだ帰れない~!」とショックを受けた経験もあるのではないでしょうか。

図工は、授業の準備も大変です。授業後の評価だけでも時短を目指しましょう。そのために、図工の評価は授業中に終えることをおすすめします!

 

授業中評価のメリット「指導と評価の一体化」

「授業中に終わらせる」図工の評価ですが、時短以外にも、大きなメリットがあります。それは、「評価をしながら、指導ができる」ということです。

完成した作品を評価するのであれば、惜しいところがあっても直すことができません。しかし、授業中に評価を取っていき、同時に改善点を指導することで、子どもたちは授業のねらいに沿って(評価基準に即して)作品を仕上げていくことができます。

作品が全部完成してからでは「後の祭り」でも、授業中の評価によって、先生方の指導が行き届き、指導と評価の一体化になるのです。

図工の評価では、「結局、先生の感性(好み)で決めてしまっているのではないか」「適切に評価できているか」ということも先生方の悩みの種だと思います。授業中に評価&指導をしながら、子どもたちの作品作りを見ていくと、「この子は指導されたことを生かそうとしているな」ということが分かってきます。子どもとのやり取り、指導を通して評価をしていくので、「先生の独断による評価」となる恐れも減り、評価基準に基づいた、より適切な評価が期待できます。

 

授業中評価の仕方

さて、「授業中に終わらせる」評価の仕方ですが、授業中に机間指導をしつつ評価をつけていきます。

ポイントの一つは「子どもに制作した意図を尋ねること」です。子どもの作品を見て「これは何だ」と思うことはよくあります。制作中の子どもたちに「これは何かな」「なんで、こういう形にしたの?」と尋ね、対話することで、子どもたちの創意工夫を正しく評価することができます。意外な返答もあり、「なるほど」と思うことも、しばしばです。先生が勝手に好意的に解釈しすぎてしまうこともなく、公平な評価ができます。

 

二つ目のポイントは、評価の観点を絞って、机間指導をして、何回かに分けて評価をつけていく」ことです。

現行の評価の観点

  • 学びに向かう力、人間性
  • 思考力、判断力、表現力等
  • 知識及び技能

の3つを、この順番で評価していくことをお勧めします。

  1. 机間指導1周目には、子どもたちの「学びに向かう力」を評価しつつ、アイデアが浮かばない子どもに声掛けをしたり、学習のねらいから外れている子どもの軌道修正を図ります。
  2. 机間指導2周目では、「思考力、判断力、表現力等」を評価しつつ、前述したポイント「子どもへの声掛け」をしていきます。
  3. 机間指導3周目は、作品が完成に近づいた頃に行い、「知識及び技能」を評価します。「完成した!」と言って手を止めている子には、もう一踏ん張りさせる改善点を指導したい場面です。

何回か机間指導を重ねる中で、指導した箇所を子どもが改善していることに気付く場面があると思います。その場合、すでに評価した観点も更新していきます。そうすることで、『指導と評価の一体化』になります。指導されたことを素直に受け入れ、改善しようと取り組む子どもの姿勢は、「学びに向かう力、人間性等」の評価に値するとも思います。

 

このように評価していけば、最低3回は、子どもの側へ行き、声を掛ける機会を確保できます。そして、嬉しいことに、授業中に評価を終えることができるのです!

 

まとめ

  • 授業中に机間指導しながら評価を付けていく
  • 観点を絞り、何回かに分けて評価していく
  • 子どもに変化が見られたら、評価を更新していく

授業中に終える『図工の評価』の仕方をまとめると以上になります。

また、作品鑑賞の評価をつける際は、子どもたちが鑑賞している時間に、その鑑賞する様子や記述から評価を付けておきます。すると、これも授業中に評価をほとんど終えられます。その後、鑑賞シートをチェックしたときに、目を見張る「気付き」が記述されていたら評価を更新するといいです。

 

図工の時間は「丸付けの時間」という先生方もいるかもしれません。私も、丸付けに没頭してみたこともありますが、熱中していた子どもたちが他事を始めたり、「先生、先生~!」と呼ばれたりして、あまり丸付けに集中できませんでした。

授業中に丸付けを優先させて、結局、放課後に図工の評価をするよりも、時と場合に合わせた、正しい時間の使い方だと思いますし、指導の効果も高いです。残ってしまった丸付けも、子どもが下校してからの方が、集中できて速く終わります!(評価をしても授業中に時間が取れた場合は、必死に丸付けしていましたが…!)

 

図工の評価は授業中に終わらせて、時短と効率化を目指しませんか?