【褒める指導】どの子も『狙って』褒めるテクニック!効果的な褒め方/小学校/学級経営/若手教員/アイデア
子どもとの信頼関係を築く「褒める指導」。いざ、褒める指導を実践してみると、
- 褒める子が偏ってしまう…。
- ヤンチャ君は、𠮟ってばかりで、なかなか褒められない。
- そもそも全員分、褒めることが見つからない!
ということが起こります。
学級全員に、「褒める指導」の効果を十分行き届かせるための『裏ワザ』も紹介したいと思います。
いつ、何を、どのように褒めるか!褒めるべきポイントや、効果的な褒め方についてのアイデアを前回の記事で紹介しています。是非、合わせてご覧ください!
sensei-no-hatarakikata.hatenablog.com
褒める指導の大前提!『指導したことを褒める』
褒める指導を、効果的な指導にするために、「先生が指導したことを褒める」ことが、とても大切です。
褒めるという評価をするわけですから、「指導⇒評価」の流れを意識します。
- 人の話を聞くときは、話し手を見て、最後まで静かに聞こう
- 学級で気持ちよく生活するために、率先して学級の仕事に取り組もう
このように、日頃から、望ましい行動(褒めるべきこと)について指導をしていると思います。指導した内容に沿って、子どもたちを褒めることで、指導と評価の一貫性が生まれます。
子どもたちも、なぜ褒められたかが分かりやすいですし、周りの子も「そういえば前に先生が話していたな」と納得します。「あの子ばかり褒められてズルい」となりにくくなります。適切な評価として、褒める指導が受け入れられていき、先生と子どもの信頼関係が築かれていきます。
「指導したことを褒める」を意識し、褒める基準を明確にすることは、効果的な「褒める指導」を実践するための大前提と言えると思います。
褒め効果を倍増させる『陰褒め』
褒め方にも緩急をつけて、褒める指導の効果を高めます。紹介したい褒め方が『陰褒め』です。
「さっき、○○さんが、掃除道具を整頓してくれていたよ。偉かったわ~」
と、その子がいないところで、その子の友達に褒め伝えます。これが「陰口」ならぬ、「陰褒め」です。
すると、後から友達が「○○さん、さっき偉かったんでしょ~!」と話してくれます。○○さん本人は「え、なんでそんなこと知ってるの?」となりますが、悪い気はしません。先生から直接褒められるだけでなく、友達に伝わった後、友達づてに褒められることで、嬉しさが倍増します。
「先生が褒めてたよ」
ということも子ども同士で話が伝われば、「先生は皆の事をよく見ていて、色々褒めてくれているんだな」という印象も与えることができます。
陰口は、知らぬ間に広がっていきますし、同時に陰口を言う人の信頼も急落します。そんな、底知れない負のパワーをもつ陰口も、『陰褒め』として利用すれば、プラスのパワーを発揮してくれます。
褒める指導で、学級経営を制するためには、戦略的に褒めることも重要だと考えます。
褒めることが見つからない!?そんな時は…
色々な子を褒めたいけど、なかなか褒めることが見つからない子もいるかもしれません。前述した通り、事前に指導したことに照らし合わせて、褒めるべきことを探すといいと思います。また、前回の記事で紹介した、意識して褒めたいポイントを基に、褒めることもいいと思います。
「それでも見つからない!」
「先生に反抗的なヤンチャ君は、褒めるべき行動を全然しない!」
そんなこともあるかもしれません。しかし、そんな子たちでさえ、先生の思いのままに、「狙って」褒められる裏ワザがあるのです!
絶対に褒める裏ワザ!『先生のお手伝い』
「○○さん、ちょっと手伝って!」からの
「ありがとう!すごく助かった!」で、どの子も、好きなときに褒めることができるのです!
- 作業が丁寧だね!
- 意外と力あるね!
- 二人でやったから、すぐ終わったよ
- やっぱり○○さんに頼んで正解だったな
などなど褒め方のバリエーションを多彩にしておくと、いいと思います。
褒めるべき行動が見つからないなら、褒めることを作り出せばよいのです!
直接頼んでも手伝いをしてくれないタイプの子には、その子がやりたそうな仕事を「誰か手伝ってくれない~?」と近くで言うと反応することが多いです。
強引な手段ですが、『先生が、わざと目の前でプリントの束を落として』、半強制的に拾ってもらい、褒めることもできます。反抗期ヤンチャ君でも、変に友達の目を気にしない限り拾ってれます。周りに他の人がいない状況の方が、素直な優しさを引き出せるかもしれません。
「ありがとう。こういうとき、率先して拾ってくれるのは、心が綺麗な証拠だよ。君はいい大人になるよ。」と感謝と今後の成長を願う一言を添えれば、ヤンチャ君との信頼関係も、一歩前進するのではないでしょうか。
また、1つ褒めることができたら、同じことについて、友達に『陰褒め』したり、保護者に伝えたりして、3回は褒めることができます。ここぞとばかりに、たくさん褒めてあげましょう。
まとめ
- 指導したことを褒める。「指導と評価の一体化」
- 『陰褒め』を駆使する!
- 褒めたければ「手伝い」をさせる!
以上が、褒める指導を実践する中で、私自身が学び、気を付けてきたことです。
学級経営は本当に難しいものですが、是非、「褒める指導」も効果的に使って、子どもとの信頼関係を築いていってください。
先生方の指導において、少しでもご参考いただければ嬉しく思います。